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セミナーレポート
システムズ・アバナード・マイクロソフト共催セミナー
「今こそ始めるAI活用:Microsoft Azure で始めるインフラ整備とモダナイズの実践」を開催
システムズは、6月24日(火)に、アバナード株式会社、日本マイクロソフト株式会社、当社の3社共催によるWebセミナー「今こそ始めるAI活用:Microsoft Azure で始めるインフラ整備とモダナイズの実践」を開催しました。
ITリノベーションとマイグレーションを事業展開するシステムズは、「DX推進を阻むレガシー問題とその解決アプローチ」をテーマに、当社とパートナー企業の得意なソリューションとのコラボレーションによる共同セミナーを定期的に開催しています。今回の「Microsoft Azure で始めるインフラ整備とモダナイズの実践セミナー」は、日本マイクロソフト、アバナード、 システムズのエキスパートが登壇し、AI導入・活用を成功させるためのプラットフォームのあるべき姿、 インフラ戦略、 レガシーシステム刷新のベストプラクティスについて解説したものです。
冒頭、本セミナーのアジェンダの紹介があり、最初のセッションが開始されました。

日本マイクロソフトの藤井仁志氏
最初のセッションは、「生成AI PoCのその先・改めて考えるプラットフォームのあるべき姿」と題した講演で、日本マイクロソフト株式会社 クラウド&AIソリューション事業本部 インテリジェントクラウド統括本部長 業務執行役員の藤井仁志氏が登壇しました。
冒頭、日本の労働生産性の低さをデータで示した藤井氏は、AIの活用は解決のキーになると強調し、エージェント化の加速、マルチモーダル・マルチモデルによる革新、試行からビジネス活用のフェーズへ移行の3点を生成AIのキートレンドとして挙げました。続いて、組織のあり方はどう変わっていくかについて触れ、新たな組織概念である“フロンティア企業”とは何かについて解説、IDCの調査では、2028年までの企業は合計13億のエージェントを持つと予測している、と話しました。また、「Microsoftもこの50年でSoftware Factoryを作る会社からAgent Factoryを作る会社へと変わろうとしている」とし、日本の企業や生成AI利活用の実態や世界共通の課題について紹介しました。また、生成AIを利用して価値を獲得するための考慮事項についても紹介。PoC環境のAIを本番環境に移行するアプローチの課題やポイントについて詳しく解説しました。
最後に、AIの上位リスクと懸念事項について触れ、セキュアで信頼できるAI構築に向けたアプローチや拡張性のあるAI利用に向けたポイント、導入を加速するMicrosoft Azure製品群などについても紹介し、講演を終了しました。

アバナードの奥平健吾氏
2番目のセッションは、アバナード株式会社 クライアントソリューション本部 統括本部長 執行役員の奥平健吾氏が登壇し、「AI導入のインフラ戦略:"しなやかで信頼される環境" を整えるインフラ設計のベストプラクティス」というテーマで講演しました。アバナードの会社概要を紹介した奥平氏は、まず、「企業が直面するAI活用のリスク」について解説、不正アクセス、コスト増大、情報漏洩、ハルシネーション、各種法規制への準拠の遅れといったリスクだけでなく、生成AIが取り扱う情報に関するリスクにも触れ、それぞれを適切に管理することが重要だ、と話しました。
続いて、「AI活用におけるリスク対策」に言及し、AI活用を支えるセキュアな「AI Ready Infra」の整備には、ランディングゾーンおよびクラウド利活用を考慮した推進が不可欠であること、また、ネットワーク制御と権限制御によるアクセス管理の基本構成、AI活用におけるFinOps(コスト最適化)実践ステップなどについても解説しました。
最後に奥平氏は「責任のあるAI」について紹介。公平性と包括性など5つの原則を挙げ、AIが人や社会にとって安全で説明可能なものであることの必要性について説明しました。また、コンテンツフィルタリング、AIに関する法規制の動きなどについても言及し、最後に、リスク対策はAI活用の前提であり、競争力の鍵となる。攻めの基盤であることを理解しながら万全な対策で臨みたい、と強調してこのセッションを終了しました。

システムズの板倉利幸
本日最後のセッションはシステムズが担当、「AI 活用を阻害するレガシーシステム刷新の道筋」という演題で、当社のビジネスイノベーション本部 本部長の板倉利幸が講演を行いました。
最初にシステムの会社紹介と6つの事業領域、中でも30年の実績と技術的強みを持つマイグレーションについて触れた板倉は、クラウドへの移行サービスが中心となってきている現状などを紹介しました。
続いて本題に入り、「AI活用に向けたレガシーIT脱却の進め方」について解説しました。まず、AI活用にあたってレガシーシステムを継続利用する弊害について解説、データのサイロ化、最新の技術やツールと互換性の欠如、サポート切れの環境、レガシーシステムの保守・運用コストがかさんで新しい取り組みに投資できない、といった課題を挙げました。DXレポートでも技術的負債の解消による投資確保について記載されていることを紹介した板倉は、これまでのノウハウが詰まっている既存システムの必要な機能は流用し、不要な機能を排除し、足りない機能を追加しながら課題を解消していくことの重要性を強調しました。
続いて、技術的負債の解消に向けたアプローチについて解説、重要なポイントとして、既存システムの全体像の把握、資産棚卸/既存システムのスリム化や未稼働資産の廃棄、ロードマップの策定などを挙げて具体的なステップを紹介しました。また、実際の当社の取り組みについて、「現状調査」、「次期IT計画立案」、「システム刷新」といったステップごとに、お客様とのやり取りで実際に使っている資料を見せながら解説しました。
後半は、アプリ移行の最新動向をテーマに解説し、まず当社への移行のご相談が多い製品を紹介、さらに、マイグレーション案件でもクラウド移行が主流となっており、DBのクラウド化、アプリのクラウド配置、アプリのWeb化などに対する企業からの要望が目立っていると話しました。
続いて、メインフレームからAWSへの移行など、当社が行ったマイグレーション事例を紹介しました。最後に、アプリケーション移行におけるシステムズのAI活用への取り組みと可能性について言及し、今秋をめどにサービス化を検討していると話してセッションを終了しました。
システムズでは、今回のようなパートナー企業との共催セミナーはもちろん、当社主催の定例セミナーにおいても、レガシーシステムからの脱却、クラウド化のためのポイントなどを紹介しています。多くの企業の皆様のご参加をお待ちしております。
セミナープログラム
17:00
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17:03 |
オープニング(主催社挨拶 等) |
17:03
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17:18 |
アジェンダ1
生成AI PoCのその先・改めて考えるプラットフォームのあるべき姿
日本マイクロソフト株式会社
クラウド&AIソリューション事業本部
インテリジェントクラウド統括本部長
業務執行役員 藤井 仁志 氏 |
17:18
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17:38 |
アジェンダ2
AI導入のインフラ戦略:"しなやかで信頼される環境" を整えるインフラ設計のベストプラクティス
アバナード株式会社
クライアントソリューション本部
統括本部長 執行役員 奥平 健吾氏 |
17:38
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17:58 |
アジェンダ3
AI 活用を阻害するレガシーシステム刷新の道筋
株式会社システムズ
ビジネスイノベーション本部
本部長 板倉 利幸 |
17:58
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18:00 |
セミナークロージング
時間の都合上、Q&Aの用意はございません。ご質問のある方はイベント後に別途回答させていただきます。 |
■セミナーに関するお問い合わせ
株式会社システムズ ビジネスイノベーション本部 セミナー事務局 (システムズのホームページはこちら→)
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